福岡県小倉北区にお住まいのご夫婦から、マタニティ撮影のご依頼をいただきました。

今回の撮影場所は、ご自宅のマンションの一室。妊娠9ヶ月ということで、お腹の赤ちゃんもすくすく育っている時期です。
最初にエコー写真を見せていただきながら、少し緊張気味だったお二人の表情が、少しずつ柔らかくなっていくのを感じました。


玄関では、おとなしめな性格のトイプードルのワンちゃんがお出迎え。
控えめに寄ってきてくれる姿がとても可愛らしく、ご夫婦の柔らかい雰囲気とよく合っていました。
そして実はこのワンちゃん、撮影中に“ある特技”を発揮してくれました。
軽く舌打ちすると、その音に反応して ちょうどいいタイミングでしっかりカメラ目線をくれる という奇跡の行動。

思わず「最高すぎる…!」と心の中で叫んでしまいました。
家族撮影ではワンちゃんの動きが自由なのが普通ですが、ここまで息が合うと本当に助かるし、撮っていて楽しくなります。
明るいリビングを簡易スタジオに
ご自宅は自然光がしっかり差し込む明るい空間で、その光を活かすために、少しだけ家具のレイアウトを変えさせてもらいながら撮影を進めました。
リビングを片付けていただき、ライトを立てて簡易的なスタジオに。

ご夫婦はデニムと白Tという、軽やかでまとまりのある装いで、自然光とも相性がよく、全体としてとても柔らかい雰囲気に。
撮影中、ご主人がさりげなく奥さまを気遣う場面が何度もあって、その姿が「家族になっていく途中の優しさ」そのものでした。
ワンちゃんのお腹タッチのカットも、最初は照れながらだったりと、ご夫婦らしさが自然と滲み出る時間となりました。


ワンちゃんは、近づいてきたり少し離れて様子を見たり。
その控えめな距離感が、ご家族の温度そのままに写ってくれたと思います。
モノクロ仕上げについて
ご夫婦がモノクロ写真が好きだということで、一部のカットをソフトウェアでモノクロ仕上げにしてみました。
モノクロ専用カメラを使っているわけではないので、撮影自体はカラーですが、後で色をそぎ落としていくと、写真の“芯”がすっと浮き上がってきます。


特に、お互いがそっと寄り添っているカットは、モノクロと相性がよく、ご夫婦の距離感がよりストレートに伝わる仕上がりになりました。

また、後でモノクロにする前提でストロボを消し、自然光のみで撮影したカットは、光そのものが綺麗に出て、より深い雰囲気になったと思います。
さいごに
緊張しながらも優しさにあふれたご夫婦、控えめで最高のタイミングでカメラ目線をくれるワンちゃん、自然光が気持ちよく入るお部屋。


その全部が合わさって、ご自宅ならではのやわらかいマタニティフォトになりました。
撮影に呼んでいただき、本当にありがとうございました。

この記事を書いた人


KUMICODE代表
フォトグラファー / プログラマー
WEBサイト制作に精通したプログラマーとして活動する一方、カメラマンとしても精力的に活動中。
人物撮影では、屋外・屋内を問わずストロボを用いたライティングによる表現を得意とし、建物の撮影では水平・垂直を強く意識した構図に加え、ソフトウェアによる徹底した仕上げを行っています。
料理撮影においては、その場にある小物や環境を活かしたアイデア重視のアプローチが持ち味です。
ジャンルを問わず「被写体本来の美しさをナチュラルに映し撮る」ことを信条に、【40代・50代以上の女性を美しく撮る】をテーマとして、日々ミラーレス片手に現場を駆け回っています。

